【ハワイに住もう】ハワイ州最低賃金の値上げは、仕事を見つけづらくする!?気になるハワイの仕事事情
- 2018/01/09


いざハワイで暮らすのならば、お金を得るために働かねばなりません。ハワイ在住ライター・相原光さんが書く、第11回の『ハワイに住もう』はハワイの仕事がテーマ。

人気の職種や実際の給料事情など、観光という視点ではあまり知ることができない部分をぜひ覗いてみてください。

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ハワイで働くには就労ビザが必要


日本人がハワイで仕事をするには就労ビザが必要になります。ハワイの日本人向け求人情報を見ると、応募資格に「アメリカ在住資格・就労資格をお持ちの方」と明記されていることがほとんどですが、「ビザサポート制度有」という募集も中にはあります。

ビザサポートについてはそれぞれの案件によって条件が大きく異なります。ビザの取得費用は自分持ちという場合も多く、確実にビザが取得できるとも限らないのです。ビザの取得はとても重要なことなので、事前にきちんと確認する必要があります。

ビザには様々な種類がありますが、日本人で多いのは結婚または抽選などで永住権(グリーンカード)を取得している人

アメリカの企業でインターンとして期間限定で働くことができる「J1ビザ」や、アメリカの大学を卒業すると12月間フルタイムで働くことができる「OPTビザ」を取得して働いている人もいます。

インターンやOPTは賃金が安く条件があまり良くないことが多いようですが、ビザが切れる前に会社が就労ビザを出してくれる場合も稀にあります。

日本の企業からハワイに派遣されて働いている方も多いので、日本でハワイ勤務の仕事を探すのもひとつの方法です。(その他、専門職や特殊技能を持った人を対象としたビザや、投資家用のビザもあります)

 

ハワイで人気の仕事は?


ハワイの主な産業といえば、なんといっても観光業。続いて、軍関係、農業、製造業、サービス業(レストラン・ヘルスケア・ファイナンス・不動産など)と続きます。

観光関連は比較的求人が多いので仕事を見つけやすいというメリットはありますが、観光業は社会情勢の影響を受けやすく不安定とも言われています。例えば、サブプライム問題やリーマンショックの影響で2009年には観光客数が大幅に減少し、ハワイの観光業は大打撃を受けました。

とはいえ、観光に関連した仕事に就いている日本人はとても多く、仕事を見つけやすい業種とは言えます。

就労者数の多いハワイの職種の上位にランキングされているのは、小売販売員、レジ係、ウェイター・ウェイトレス、清掃員、調理補助(ファストフードを含む)、事務員、メイド・ハウスキーピングなど。

<職種/就労者数(人)/平均賃金 時給(ドル)/平均賃金 年間所得(ドル)>
小売り販売員      /23,110/13.69/28,470
レジ係り        /16,130/11.34/23,600
ウェイター・ウェイトレス/16,110/17.84/37,100
清掃員         /13,070/13.45/27,970
調理補助        /12,880/11.07/23,030
事務員         /12,480/16.19/33,670
メイド・ハウスキーピング/11,930/17.71/36,830
【参考:The State of Hawaii Date Book 2016】

 

ハワイは給料が安い?


上記の表からも分かるように、ハワイの平均賃金は決して高いとは言えません。日本に比べるとかなり低いのではないでしょうか? ハワイは物価がものすごく高いので、この収入だと生活はかなりキビシイということが想像できるかと思います。

ハワイの人は仕事を2つ3つかけもちしているというのは、このような収入事情があるからです。夫婦共働きで仕事を掛け持ちしても、家を購入できない可能性もあり、今後はハワイを出ていく人が増えると予想されているくらいです。

こうした状況を改善すべく、ハワイ州では最低賃金の値上げを段階的に行い、2018年1月1日から最低賃金が10ドル10セントになりました。

ところが、これがかえって逆効果になる可能性もあるのです。

日本ではあまり知られていませんが、ハワイ州では週20時間以上の勤務には健康保険の加入が義務付けられています。つまり、会社側が労働者の保険料金を負担しなければならないのです。

これのどこが問題なのかというと、「週20時間」という労働時間。

週20時間ということは、1日5時間・週4日勤務で超えてしまうわけです。ということは、「パートタイムの仕事にも会社側は保険を負担しなければならない」ということになります。

この規定は、規模の小さいビジネスにとって大きな負担になっています。ハワイの保険料金はとても高く、ひとりに付き月額400ドル以上かかるので、雇用する側ができるだけ負担を減らしたくなるのも当然のこと。

結果として、週20時間を越えないようなシフトの仕事が多くなり、フルタイムの仕事を見つけづらいという悪循環が生まれているのです。

加えて、最低賃金が10ドル10セントに値上がりしたため、ビジネスオーナーには負担がさらに大きくなってしまいました。人を雇いたくても雇えないというケースが増え、ハワイの経済に影響を与える可能性が専門家からも指摘されています。

 

チップは給料


レストランで支払う「チップ」。日本では「サービス料」と説明されていますが、実は、チップは働いている人にとっての給料の一部なのです。

州やお店によって規定が異なるのですが、ハワイ州の場合、レストラン勤務(ウェイターやウェイトレス)は最低賃金プラス「チップ」が賃金とされているのが一般的。時給に加えてチップの分ももらえるので、高級レストランなら一晩で数百ドル稼ぐことも可能なのです。

レストラン以外でもチップが発生する場合は同様ですが、会社側と従業員がチップを分ける場合などもあり、細かいルールはケースバイケース。日本とはちょっと異なる部分です。

 

求人情報をチェック


日本人向けの求人情報によると、募集が多いのは小売店の販売やレストラン業務、ホテル関連、ブライダル関連、ツアーガイドなど。マッサージやネイルサロンといった美容関係の求人もよく見かけます。この傾向は十年前とほとんど変わっていないと思います。

求人情報をこまめにチェックしていると、どんな企業がどんな求人を出しているのかだんだん分かってきます。常に求人を出している企業もあれば、めったに求人が出ない業種もあるのです。

最初はどれが良い条件なのか分からないと思いますが、たくさんの案件を見ていれば、次第に状況が把握できるはず。

日本と同じく理想の仕事を見つけるのは難しいものですが、本気で仕事を探すなら焦らずじっくり考えることをお勧めします。

【求人情報サイト 参考:日刊サンアロハストリートクレイグリスト

 

相原光
ハワイ島在住フリーランスライター兼SUSHI屋のおかみ。群馬県出身、早稲田大学卒業。2008年ハワイ移住後、ハワイの文化歴史や美容・健康・レストラン・スポーツ・ビジネス・音楽・アート・農業など、あらゆる分野で記事を執筆。ハワイの著名人へのインタビューは百名を越える。2012年に夫婦で持ち帰り寿司店をオープン。ライターとして活動しつつ、寿司屋のおかみとしても格闘中。

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